「星を継ぐもの」



私ベムが大学3~4年のころに読んだ当時初版だったジェームス・P・ホーガンの「星を継ぐもの」は、私が今まで読んだSF小説では最高傑作である。様々なSF小説がハリウッドで映画化されるなかで、どうしてこんな面白い話が映画化されないのか不思議なくらいだ。
 SFという以前にこんな面白い小説も少ない。全編説明してしまうと、せっかく薦めているのに、台無しなので、詳しくは書かないが、太陽系の火星と木星の間の小惑星帯がどうしてあるのか、月は地球の衛星としては巨大すぎないか。ネアンデルタール人とその後のクロマニヨン人に形質上の連続性がないのは何故かなど、当時の科学を総動員しながら、推理小説的でもあり、大ドンデン返しありのエンターテイメントである。
 「星を継ぐもの」は3部作で、一作目を読むと、続きを読まないではいられない。本当にお奨めの本だ。