海外では番組やCMをデータ分析してどんな因子に視聴者が反応するのか突き止めるような試みがどんどん始まっている。Netflixがドラマのシナリオをビッグデータ解析で変えるのはもうお馴染みの話だろう。リアルアイズという会社は、動画を映像、音声、その両方と分けて視聴者の脳波や心拍数を測っている。それによると、音声つまりサウンド効果が思いのほか大きなインパクトを持っているようだ。
その昔、新卒で代理店を受けた時、クリエイティブ志望だったので、クリエイティブ面接の時にCMにおけるサウンド効果の話をしたことを思い出した。学生時代バンドで自主レコード盤をプレスしたり、楽曲つくっていたので、例えばギターのリフで引っかかるリフと、いい曲だけど引っかかりがないリフがある。楽曲選びやサウンドエフェクトについて素人の学生のくせに生意気なこと言ったと思う。
テレビは点いているが、じっくり観ていない時間が長い。朝の時間帯は時計がわりでもあり、付けっぱなしだが、ウィークデーの朝は当たり前だが身支度しているのでじっくり観ている暇はない。しかしきっと聴いてはいる。
そう思うと、テレビというメディアはデフォルトで音が出ているものだ。スマホもパソコンも必ずデフォルトで音声オンというわけではない。
つまりテレビは唯一パッシブなメディアで、観る、観ないは「音」がきっかけになっている場合が多い。つけっぱなしでサウンドがデフォルト、しかし画面に専念することはテレビの前にいる時間の一部である。
パッシブな接触を習慣的にしているのでプッシュ力があると言える、そしてその専念視聴のきっかけはサウンド効果だ。
例えば朝の時間帯のCMはサウンドやナレーションを意識したバージョンにするのもアリなんじゃないかな。
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