2018.05.15 02:18WPPマーティン・ソレルCEOの辞任 コングロマリット経営の成り立ちとこれから<後編>■WPPやOmnicomの誕生と日本市場との意外な関係 WPPやOmnicomは誕生当初に、日本の89年バブル景気が大きく寄与している背景がある。彼らの現在を支えているのは、実は日本の資産だったかもしれない。ソレル氏の辞任は、現在の景気の波を考えるための大きなキッカケを示唆している。「広告会社のコングロマリット」が誕生は、WPP(1985年)とOmnicom(1986年)が登場したことが起点と考えられている。ソレル氏はWPPを1985年に買収し、「地味な」Below-the-lineの小ぶりの会社を2年間に英国で15社、北米で3社を買収した小さなスタートをしている。 これに対してOmnicomはその翌年86年に巨大合併によって強烈な垂直立ち上がりを見せ...
2018.05.10 02:19WPPマーティン・ソレルCEOの辞任 コングロマリット経営の成り立ちとこれから<前編>この話題もベムで触れない訳にはいかないだろう。読者の皆さんお待たせしました(笑)。なんとも謎だらけのままWPPのSir Martin Sorrell (73歳)がCEOを辞任するという、筆者個人としては残念なアナウンスが4月14日の週末土曜日に業界を駆け巡った。 このソレル氏の辞任に対する現在までの状況のおさらいと、WPPやOmnicom、等の「コングロマリット」としての意外な成り立ちについて紹介しつつ、今後の広告やマーケティング・コングロマリット行き先に触れてみたい。これらをまとめて語れるのも業界ベムならでは、の特集だ。■ソレル氏のAmazon級の成長軌跡 ソレル氏は1975年に英国の「Saatchi and Saatchi」社の初のファイナンシャル...
2008.01.02 03:05eMarketer:2008年オンライン広告市場予想例年通り、eMarketerから今年のオンライン広告市場に関する予想が出ているので紹介。2008年は北京五輪と大統領選挙が行われる年であり、2007年度から29%成長の約3兆円(275億ドル)と予想されている。しかし、昨年、サブプライム問題でかなり米国経済が冷え込み、広告市場全体としては厳しいのではないかとする向きもあるようだ。しかし、マイクロソフトが10億ドル(約1,100億円)規模の広告予算の大半をオンラインへ投入するといわれており、計測可能なメディア(=オンライン)へのシフトは継続すると見られる。なかでも一番注目を浴びているのは、米国ユーザの44%が利用するソーシャルメディア。今年は1,700億円(15.6億ドル)規模へ伸長すると推測され、MyS...
2008.01.01 01:04Googleの技術力は高いのか?年末年始休暇に入り、これまで読みたかった本をまとめて読んでいる。なかでも2ちゃんねる管理人ひろゆきの「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」は面白かった。2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)西村 博之 扶桑社 2007-06-29売り上げランキング : 1385Amazonで詳しく見る by G-Tools佐々木俊尚氏や小飼弾氏との対談も圧巻であるが、Googleや「はてな」の強みは技術力ではなく、企画力やマーケティングにあるという本質を鋭く描き出しているところに共感を覚えた。もちろん、両社の技術力が低いというわけではないが、ものすごく革新的かというと、私(元?技術者)にはそんな風には感じられないし、一般企業に比べて、実は「オープン」で...