雑誌編集者に期待すること


昨日、雑誌広告協会が主催するセミナーに行ってきた。会場の電通ホールは超満員。
テーマは「絆」。雑誌がもつ愛読者の価値をアピールする。各誌編集長参加のパネルディスカッションでは、実際の愛読者にビデオインタビューして、愛読者像のイメージを共有した。

さて、雑誌という紙メディアは実に難しい環境にある。雑誌を一番上手に売ってくれていた町の小さな書店は、つぎつぎに潰れている。コンビニがこれに代わって販売力を提供しているかといえば、必ずしもそうではない。コンビニの雑誌の棚は、半分は雑誌販売とは別の目的があり、雑誌のラインアップを揃えるつもりはあまりない。


コンビニの雑誌の棚が、必ず外から見えるガラス面にあって、結構エッチな雑誌がいっぱい置いてあるのは、特に夜間に若いおにいちゃんたちに立ち読みして欲しいからだ。つまり若い男性の立ち読みを促して、コンビニ強盗を抑止している。警備員を雇うことを考えればコストはかからない。

最近のJR東日本企画の調査でも、電車の社内で雑誌を読むという人は12年前の半分になっている。(本を読むはそれほど減ってない。)
販売チャネルの現象も、紙媒体離れもあり、実際雑誌の販売は本当に苦しいのが実態だ。

そこで私は、雑誌コンテンツの開発者は、もっとWebを通じて広告主のブランデッドコンテンツ開発をビジネスにすべきだと思う。
特定のライフスタイルなど(サイコグラフィカルに)セグメントするターゲットプロフィールに対して、彼らの琴線に一番触れるコンテンツをつくることができるプロ中のプロが雑誌編集者だと思う。
今、メディアのコンテンツ開発者たちは、メディアの縦割り構造になっている。これを雑誌の編集者がリードして、これらを横串にして、ショートムービーをつくったり、ゲームをプロデュースしたりしてWebにマルチメディアコンテンツを展開して欲しいと思う。