広告のバリューチェーン再構築


 IBMレポート「The End of Advertising as we know it」を解説する最終回。

広告会社が広告ビジネスのバリューチェーンの再構築のために、特に関心をもつべき3つのキーエリアとして、「消費者」、「ビジネスモデル」、「ビジネスデザイン」をあげている。

まず消費者に常に興味を持ってもらい、カスタマーでいてもらうためには、クリエイティブをより良いものにしていくだけでなく、新たな広告手法を開発していく必要をあげている。


 次に、ビジネスモデルの変革。つまり広告の売り買いや構造、パートナーシップの形、収入モデル、広告フォーマット、調査手法などが変革の対象となる。
 インパクトベースの料金体系がでてきたり、ユーザージェネレイテッド広告に収入シェアモデルが誕生したり、広告スペースのオープン化の機会追求が起こるとしている。

 また消費者とビジネスモデルの革新に対応して、会社や組織のリデザインが起こるとしている。

 いずれにしても、このレポートでは「広告」というビジネスが、ここ4~5年で大きく変革することが確実視されている。
 経営環境の劇的な変化を、チャンスと見るか、リスクと見るか。チャンスと見ているのは基本的に今広告業界にはいないプレイヤーたちだろう。
 ネットの収入モデルが広告によるものになっていること、ネットの登場でマーケティングのスルー・ザ・ラインが確立する可能性が大きくなり、バリューチェーンに広告事業を取り込もうとする傾向は強くなる。
 
 例えば、通信大手などには膨大なフリーキャッシュフローが発生している。こうした資本がメディア、コンテンツ、広告などの方向に向かうのは至極当然である。