ネット広告とユーザーベネフィット


先日、JIAAで「行動ターゲティング広告フォーラム」が開催された。
そこで改めて、ネット広告とユーザー利益に関して考える機会を得た。

行動ターゲティングに関しては、配信される広告が限定されるのではないかとか、行動履歴を使うことへの抵抗感が話題になる。しかしそもそものネット広告の存在は、ほとんどのWebサイトメディアの収入源であって、ネットユーザーがこうしたコンテンツやツールとしての機能を享受できるのは広告による収入が事業者にあるからである。

また、今この情報大爆発のなかで、本当に消費情報が適切に送られているかというと、難しい環境になっていると思われる。行動ターゲティングはある意味、リスティング広告の延長のようなもので、検索結果画面という限定された広告チャンスだけでなく、カウンターで広告情報を送る手段である。いわゆる「リコメンド広告」である。
その意味では、興味関心を示したユーザーにより多くリコメンド広告を送るチャンスを増やすものであって、ユーザー利益を阻害するものではない。


世の中には、インマーケットの見込み客を絞り込んでコミュニケーションした方がよい商品カテゴリーやブランドがあり、興味が顕在化していない人も含めて投網をかけてコミュニケーションした方が期待値が高い商品カテゴリーやブランドもある。一様に広告が限定されたりはしない。

こうした仕組みを、ネガティブに捉えられることなく、ネットユーザーの消費情報取得をサポートする仕組みとして理解を得たいと思う。