ウエイン・グレツキー


今から17年前の93年にLAのハリウッドボウルでNHLの試合を観戦した。ロサンジェルスキングスとバンクーバーカナックスの試合で、当時ウエイン・グレツキーはまだ現役バリバリであった。その時は、事前に必ずあると聞かされていた「乱闘」もない試合で、今ひとつ盛り上がりに欠けるかなと思っていたが、ホッケーファンに言わせると、「現役のグレツキーが生で観れたなんて、何て贅沢な!」ということらしい。
女子フィギュアが終わって、日本ではバンクーバーオリンピックは既に終わってしまった感があるが、冬季オリンピックは何と言ってもアイスホッケーだ。3月1日のアイスホッケー男子決勝こそがオリンピックのハイライトである。
昔は日本もBグループからAグループに入りかけた時期もあって、王子製紙、西武鉄道、国土計画といったチームから日本代表に名選手がたくさん輩出されていて、ホッケー人気が高まった時代があった。日本では企業がスポーツを支えた時代が終わってしまった。いわゆる実業団チームは次々に廃部を余儀なくされ、世界とのレベルの差が拡がっている。日本のジャンプ選手に中堅選手がいないのも、有力企業が撤退した時期と重なるからだ。
スポーツをコンテンツとして捉えるなら、テレビメディアはもっとスポーツ選手に金を出して、支援した方がいいかもしれない。芸人を安く使うばかりでは能がない。