デジタルマーケティング人材育成のひとつの方向性


 先日のDigital Marketing Tribe Nightでのパネルディスカッションに参加したのですが、活況で熱い夜でした。この日は特にサーチの分野で日々頑張っていらっしゃる皆さんも多く、アタラ杉原さんのサンフランシスコでのSESのレポートはたいへん興味深かったと思います。
 このレポートでより明確になったのが、リスティングだけ特化したスキルでも今後あまり価値を生まないこと、また逆にサーチのマーケティングが底の深い領域で、ここをしっかり身につけた者が幅を広げることに意味があることを再確認させてもらいました。

 マーケティングコミュニケーションに携わる我々は、いくつかのデジタルによる変革ポイントに直面すると考えます。

 そのうちのひとつは、テクノロジー(いわゆるアドテクノロジーだけでなく)を駆使することなしには考えられなくなったことで、実は実際に各種テクノロジーをオペレーションするスキルのなかから様々な知見やノウハウが生まれるということ。
 コンサルやプランニングとオペレーションはある意味不可分で、実務から生まれるナレッジが重要ということです。高速のPDCAサイクルでは「課題の発見」と「打ち手の提案」は日々のオペレーションから次々とアウトプットされるべきで、かしこまって1ヶ月かけてプレゼンするような性格のものではなくなっています。
 要は、中途半端なプランナーはあまり必要はなく、熟練したオペレーションと高度なコンサルがサイクルすればいいわけです。

 そしてビッグデータ時代のマーケターは、従来の「コレだ!」と「言い切り型」でコンセプトを打ち出すスタイルから、データの海からファインディングする「文脈発見型」になるでしょう。ビッグデータのマーケティングでは人間の頭脳で想像することをはるかに超えてくるので、プランナー、マーケターのひとりの能力や経験から、すべてを見通すことは無理なのです。
 そうすると、日々管理画面に向き合って、様々なテクノロジーの操作に長けて、自在にデータ抽出できるスキルが前提としてあってこそ、「意味」の読み出しが可能になると思われます。

 さて、そうした人材育成はまだどこも手がついていません。
 
 今回TATEITO社が実施するDSP/RTB研修のプログラムも、その一環として、特にリスティングオペレーション経験者が、そのオペレーションの幅を広げる第一弾になると思います。
 リスティングスキルにDSPの入札(トレーディングスキル)と3PASによってクッキーを統合して、コンバージョンパスを分析できるスキルを統合していくのが目的です。

 TATEITO社のデジタルマーケティング人材育成プログラム「マナビト」でのDSP/RTB講座は下記の要領となっています。

 http://tateito.co.jp/manabito-dsp/

 
 少数精鋭の育成プログラムです。

 ベムも講師として参加します。