広告に接触すると買わなくなってしまう人もいる


広告の関係者としては出来れば信じたくないことだが、広告に接触すると購買率が落ちるという現象もいくつかのデータで散見される。
ということは、究極のターゲティングとは「広告に接触すると買わなくなってしまう人をきれいに配信対象から外すこと」(至難の技だろうが)ではないかと思う。そのうえでそうした対象者には「買わなくなってしまわないコミュニケーションに替える」ことが求められる。

 おそらくだが、(希望的観測ではあるが)、広告によって買ってくれる人の方が、広告によって買わなくなる人よりかなり多いので、広告は成立しているのだろう。


 広告接触者と購買行動を組み合わせると、以下の集合に分けられる。
①購買者/広告非接触者
②購買者/広告接触者
③非購買者/広告非接触者
④非購買者/広告接触者

ただ、購買者のなかには、広告接触しようがしまいが買った人がいる。②をすべて広告に接触したから購買したと考えてはいけない。また④には広告に接触したけどで買わなくなった人のほかに、広告に接触したから買わなかった人もいると言える。
前者は、リピートを促す効果も期待できるので必ずしも無駄ではないかもしれないが、後者は無駄どころかマイナスの効果と言える。

 通常、広告は非購買者を購買者にする活動だが、購買者を非購買者にしてしまうとすると一刻も早く止めないといけないし、改善を図らないといけない。




以下のように考えがちだが


実際はこう




 広告の役割を再定義すると、
①広告に接触することで買う人を増やす。
②広告に接触してもしなくても買う人の購買チャンス(リピート)を増やす。

の2つになる。
 そのうえで、広告に接触すると買わなくなる人に広告を当てないことだが、このターゲティングは極めて難しいので、接触することで買う人を増やし、かつ接触すると買わなくなる人を減らすクリエイティブに最適化していくPDCAを廻すというところに落ち着く。