2008.12.26 20:141年を振り返って「業界人間ベム」を今年1月から始めて1年経った。年初と今では景況感が天地ほど違う。しかしかなり前から地殻変動が起きていたマス広告の地盤沈下は、この大不況によって決定的なものになるかも知れない。これまで本気ではなかったマス王道にいた人たちもさすがにお尻に火が付くだろう。とはいえ、デジタルのビジネス感覚を培っていなかった者が簡単に対応できるほど甘くはない。確立したビジネスモデルでしかやったことがない人間には荷が重いかもしれない。さて、不況だ不況だというわりには、マスメディアが報道しないところでは利益がでている企業もある。今年の年央にかけて原材料の高騰にさらされて何とかかんとか売価を上げられた企業は、今輸入原材料の価格下げと円高の恩恵に預かっているはずだ。全...
2008.12.21 19:42パーチェスファネルの下流へのシフトと「コミュニケーション単価」という考え方「広告コミュニケーション」は「気づき」(Awareness)を誘発し、ブランドを認知させ、そのブランドは自分に関係のあるものだと意識させる「レリバンシー」を獲得する。そしてこれを購入意向(パーチェスインテント)にまで醸成し、実際の購買行動を起こしてもらう。このような購買プロセスに対して、より購買時点に近い部分にマーケティングコストをシフトさせる動きが顕著だ。景況感の悪い今だからこそ、こうしたマーケティングコストのシフトは当然行なわなければならない。しかし対応するマーケティング活動の処方箋が間違っていることが多い。間違っていることの代表がふたつある。ひとつは、「パーチェスファネルの下流へのコストシフト」を単純に販売促進活動のシェアアップと捉えてしまうこと...
2008.12.14 21:57大不況突入はマーケティング再編のチャンス 不況感は日々強まるばかりだ。メディアも調子に乗って「不況だ。不況だ。」と煽るのもいかがなものかとさえ思う。結局広告費が減って首が絞まるのはメディアもいっしょだ。 この大不況突入の時節、「広告費が減る」のはどうにも仕方がない。企業は売上利益が上がらなければ当然コストを見直す。しかし、従来のマーケティングコストの使い方のまま、ただ一様にコスト削減するのは全くのナンセンスだ。 ものが売れにくくなるのだから、パーチェスファネルの下流(つまり購買行動に近い部分に)マーケティングコストをシフトさせる必要がある。それも従来の単なる販売促進活動というのでは芸がない。(そもそも効果があるかないかとROIを測定できるかどうかだ。) パーチェスファネルの下流にシフトする...