2010.12.29 20:48トリプルメディア時代のテレビ広告投下量についての一考察 テレビ広告の効果に関する議論は当然昔からあって、変遷しながら様々な考え方が提示されてきたが、トリプルメディア時代には、また従来の考え方と少し違ってくるように思える。 最初に断っておくが、競合ブランドの出稿状況との兼ね合い(シェア・オブ・ボイス)は大きな要素で、投下量の最適化というのはそう簡単ではない。それは別途考慮されるべきものとの前提で、下記に考え方を記す。(今回はどちらかというとマス広告のバイイングを主にやってきた宣伝担当の方向きの話です。) テレビ広告の到達量と、広告認知率の相関は変数が多く、特にクリエイティブによって、またそもそものブランド力(コミュニケーション資産)によって違う。個人GRPで500%以下の投下で、広告認知率が10%しかとれな...
2010.12.19 17:51貧富の格差も問題だけど、1票の格差はもっと問題 「格差社会」というワードが出来て久しいが、雇用問題やワーキングプアを問題視するマスコミは多いが、前回の参議院選挙を例に出すまでもなく、今までも放置されてきた「1票の格差」は、本当にこの国は民主主義なのかという根本問題であるにもかかわらず、なぜかメディアはこの話には鈍い。「各地に弁護士らによる原告団ができました。」程度の報道しかなく、問題意識があるとは到底云えない。 もし、今から戦前にあったように、納税額に応じた選挙権などいう話がでてきたら、どうだろうか。マスコミも含め大反対の大合唱になるはずだ。私も当然賛成ではない。例えば、納税額に応じてあなたは1票だけど、あなたは3票分ですね・・何てことがおきたら、貧富の格差の上にそれをもっと助長すると言って、もち...
2010.12.14 00:13「空気を読む」という見識のなさ 日本人独特の「空気を読む」という文化は、周りに同調することで自己防衛するという世渡りの術として「島国日本」に大昔からあるのだろうが、全体の論調が、何か理屈のない「気分」に支配されていることは非常に多い。マスメディアが海老蔵さんをバッシングしていれば、なんとなく批判的なことを云って見るというような、自分の考えがそもそもない人の態度は周りにいくらでもある。こうした時、「それは違うんじゃないの?」としっかりした見識をもって、その場にあるムードを壊す人がもっといないといけない。 日本人はムードに流されることで、たいへん痛い目にあった。その反省は、「しっかりした論理で議論を交わす。」、「大勢に流されないで、よく考えてみる。」という作業を意識的に行なう以外にない...
2010.12.13 23:11恣意的に「報道しない」ということ 「報道の自由」や「国民の知る権利」を振りかざす一方で、マスメディアはさんざん報道を通じて特定の個人や組織を非難してきても、その後の結果が自分たちの論調と違う方向に行くと、それを無視することが非常に多い。つまり恣意的に報道しないという行動に出る。そういう意味では実にフェアではない。 さて、西松建設の裁判はその後どうなっているのか、小沢さんの秘書の裁判はどうなっているのか、てんで報道されない。訴因の変更が行なわれていることも報道されない。 と思っていたら、今朝の「朝ズバッ」は傑作だった。森ゆうこ議員の発言に対して、裁判が訴因変更になっていて検察の公判維持が難しい状況についても、コメンテーター(といっても新聞社やテレビ局の報道の幹部)が知らないということが...
2010.12.04 00:22ビジネスの中身が変わる時 様々な業界が、ビジネスモデル改革を余儀なくされてきた中で、自らのビジネス変革を突きつけられながら、まだコレと言った行動に踏み切ってはいない業界もある。 対応できるかどうかは、当然だが、経営トップの能力と行動で決まる。 経営トップが、変革するビジネス実態を理解し、認識し、自分で咀嚼して、戦略立てをし、それを社員に理解させる。 新しいことを始めるためには、しっかりした理念が大事だ。 新しいビジネスなのだから、新しいことを勉強しなければならない。経営トップが自分で分からないことを、従業員にやらせるというナンセンスな話はあり得ない。 サラリーマンとして頑張って「役員にしてもらう人」は多い。日本ではほとんどそうだ。でも経営というものは現場の実務とは全く違うもの...
2010.12.01 21:39福袋とCRM ずいぶん前に、正月の初売りに恵比寿三越に行って、いつも買っている服のブランド店に行ったら、すぐ売り切れてしまった。私はその店の常連で、かなり売り上げに貢献していたはずだか、並ばせておいて「売り切れました。」という。これを期に私はその店で商品を買うことを全くしなくなった。 お得意さまに不愉快な思いをさせて、この日だけの客を早くから並んだだけで優先するのは全くの逆効果だろう。日頃の感謝の気持ちでもあれば、福袋など、上客には、店から持ってくるくらいじゃないと。 イベントとして集客しても、そのほとんどは得意客になるわけではない。リピート客をいかに醸成していくかがもっとも大きな課題なのに、一元さんにリーズナブルな商品を売ってしまう愚を冒している。サンプリング効...