2016.04.26 20:34テレビの本当の味方 「テレビCMを科学する」に関しては、「テレビCMの到達実態がここまで分かるのか」という反応をいただく。と同時に「こんなに解明しちゃって大丈夫ですか?」というご心配もいただく。w この本の趣旨は、人口動態や視聴時間の偏差から、世帯視聴率だけでマーケティングすることに無理が出てきていて、また世帯視聴率ベースで番組が評価されてしまうと、ますます若い層のテレビ離れを促してしまうことになるので、視聴質という概念も含めて、「テレビの本当の効果を明らかにすることはテレビのためにほかならない」ということである。 テレビの持っているアテンションの力は、他のどんなメディアよりも強い。それを明らかにすれば良いのだ。 ベムが明らかにしようとしているのは、「不都合な真実」では...
2016.04.10 21:38「視聴質」とは何か ~ 『CMを科学する』その2 ~『視聴質』とは何か 『CMを科学する』のなかで最も大きなテーマとしているのが『視聴質』。従来も旧広告主協会が「テレビの視聴質」を測定してほしいとのメッセージを業界に投げかけたこともある。ただ『視聴質』の定義も、その測定方法も確立しなかった。 ベムは今回の本で『視聴質』を下記のように定義している。①ビューアビリティ(テレビが点いていて状態で、テレビの視聴可能範囲に視聴者がいる度合い)②アテンション(テレビ視聴可能範囲に視聴者がいて、テレビ画面を注視している度合い)③コ・ビューイング(誰と誰で観ているか)④表情反応(画面注視時にどんな表情をしているか)本にも登場するティーヴィジョンインサイツ社の測定技術では、上記の4つをデジタルデータ化してサーバーに送るこ...