2017.12.16 00:34テレビ×デジタルの統合指標やアロケーションを考える前提を簡単な比喩で説明するベムの会社には「テレビ×デジタル」のアロケーションに関してそのモデル化についての相談が多い。ただテレビとデジタルを統合的に考える上での前提はテレビの到達実態をしっかり知ることである。デジタルインテリジェンスには、喩え好きなU副社長がいて、その比喩はなかなか上手い。そのなかのひとつを紹介しよう。 ここに、10代後半の女性Aさんとそのお母さんと、おばあさんがいる。Aさんにリンゴをひとつあげたいのだが、Aさんにひとつあげるには、お母さんに3つ、おばあさんには6つあげなければならない。つまり、Aさんにひとつあげるには全部で10個リンゴが要る。ところが、パイナップルは、ひとつだけAさんにあげることが出来る。
2017.11.28 03:26「vMVPDの衝撃」ホワイトペーパーつくりました。テレビ、ビデオのコンテンツはOTT送信か、OTA送信か「vMVPDの衝撃」ホワイトペーパー+オンラインレクチャーデジタルインテリジェンスNYから「vMVPDの衝撃」を特別レポートとしてリリースすることになりました。OTT(Over-the-Top:ケーブルTVや衛星TVを超えた、ネット経由のコンテンツ)による番組送信がNetflixやHuluが火付け役となり、「旧テレビ業界」が侵食されているイメージはすでに定着してきた。このあたりの米国でのOTT進化状況を「vMVPDの衝撃」としてホワイトペーパー+レクチャーを公開するので、ご興味のある方はデジタルインテリジェンスまでご連絡ください。一方で今年のラスベガスで開催されるNAB SHOWあたりからOTA(O...
2017.10.11 21:12広告業界にとってのADKの役割 ベインキャピタルによるTOBが成功するか否かまだ分からない現時点で、今回の買収劇がどう推移するか予想するのはさて置いて、そもそも3番目のADKという存在は、日本の広告業界においてどんな役割、機能を果たすべきなのかと考えてみよう。 その時、その視点は広告主にとっていい環境とは・・・ということだ。巨人である電通と博報堂、そして3番目のADK。歴史を振り返れば、ベムが入社した当時の旭通信社は7番目、第一企画は5番目、その後旭通はぐんぐんランキングを上げて3位になり、第一企画を実質吸収合併して今のADKとなった。 この2社の企業文化の違いはかなりあった。旭通は営業主導文化で、真っ向から電博に対抗できないことは重々分かっていたので、アニメやプロモーションで差別...
2017.10.05 22:27「ベインキャピタルによるADKのTOB」その先を読む。 広告マーケティングを愛する人たちへ、ベムの視点このネタで、業界人間ベムとしては、(ベムは82年の旧旭通信社の新卒である。DACを起案設立し、ADKのデジタルを率いて、いちおうADKの執行役員も務めた。)たくさんの方々から所見を求められた。何も発言しないのもなんなので・・・、おまたせしました。このブログ・エントリーは、ADK社員を含む全ての読者に向けて、特に自分の未来を10年20年作っていく若手に向けてのベムからの気持ちだ。すでに私の所には個別に解説打診の連絡が沢山届いているが、ベイン社のスキームやADKの次のゴールがどこにあるのかは、この機会に自分で調べ、考えた方が良い。ADKが現在上場している会社の恩恵として、公にリリースとして発表されている。これらの文章に関しては一度全部読んでおくのが筋だろう...
2017.09.17 21:56「vMVPDの衝撃」2020年代の広告マーケティング体制やスキル構築に関するコンサルをするベムとしては、テレビとデジタルの統合指標化、相乗効果の可視化やアロケーションも具体的なエグゼキューションにして実証していく重要なテーマだ。その中で、この5年くらいでメディアに起こるであろう「衝撃的」な事象を予想し、マス広告宣伝部のデジタル化の方向感も示唆している。ここでは、デジタルインテリジェンスNYのレポートを中心に、今後起こるであろうテレビのネット化(その中心となる「vMVPD」を解説する。
2017.06.21 23:55テレビが果たした若年層のブランドコミュニケーション資産形成昔は子供も、お酒やクルマや化粧品のCMをたくさん見ていた。だから、お酒を飲める歳、免許をとれる歳、化粧を始める歳になった時に、さんざんテレビCMで見てきたブランド力が機能する。そういうものであった。しかし、今クリティカルなのは本当にティーン以下の子供たちのテレビ接触が落ちてきていることだ。そして、一方企業側ではブランドマネージャー制度が普及し、担当ブランドのターゲットにだけ訴求しようと懸命になる。当然、クルマやお酒や化粧品は子供相手ではないので、ターゲットされない。このまま行くと、子供たちが相応の歳になった時に。「はい。お酒飲めますね」とか「クルマ乗れますね」とか「もうお化粧するご年齢ですね」と言って、「〇〇です。」とブランド名をコミュニケーションして...
2017.06.05 16:58メディアのブランド化 これはアドウィークアジアでのデジタルインテリジェンスセミナーでのコーナーテーマである。資生堂音部さんにセッションに加わっていただいて、このテーマ(「メディアのブランド化とブランドのメディア化」)設定が示された。(音部さん有難うございます!) ニューヨークでのアップフロント(テレビメディアがいっせいに広告主向けプレゼンテーション大会を繰り広げる)が先日行われたばかりで、今年のトレンドが、「プレミアムメディアとブランドセーフティ」・・・。 しかし、そもそもブランドセーフティなんて、従来のテレビ局は「当たり前過ぎて言ったこともない」というだろう。 アップフロントやニューフロントを眺めていて、日本と一番違いを感じるのが、メディアがブランド化をとっても意識し...
2017.06.01 22:14ADWEEK ASIA デジタルインテリジェンス セミナーレポート その15/31にミッドタウンで行われているAWASIA 今年はデジタルインテリジェンスも協賛してセミナー枠をもちました。さて、このブログではこのセミナー内容をレポートします。デジタルインテリジェンスのHPでもレポートしていますのでこちらも是非ご覧ください。http://www.di-d.jp/?p=3413レポートその①は、デジタルインテリジェンスNYの榮枝からのアップフロント情報からです。テレビ局は「ブランド・セーフティー」なのは当然。目的はブランド価値を作る事2年目となるアドバタイジング・ウィーク・アジアが六本木ミッドタウンで開催され、「動画広告からテレビCMへの予算の揺り戻し 〜米国プログラマティックTVと広告主の新策トレンド〜」のタイトルでベム+音...
2017.06.01 20:19TVerは「一気見」視聴を取り込め! アメリカではもう6~7年前から、C3、C7といったタイムシフト視聴を合算する指標があります。放送後3日後まで、または放送後7日まで入れましょうということだ。 それがここきてなんとC35などという話が出てきた。そのココロは、4週間分のドラマをまとめて「一気見する」からだそうだ。 ベムも体験的に週末海外ドラマを「一気見」することが多い。面白くなると半日かけて「ハウス・オブ・カード」シーズン1全部観ちゃうとか・・。(全部画面を注視しなくてもいいので、最近吹き替えを選ぶことが多いのは「一気見」仕様といえる。長時間なのでコーヒー淹れにいきながらも音声でフォローできるからだ。) こういう視聴スタイルはベムのようなおじさん特有でもないだろう。特にテレビ端末で見るV...
2017.05.13 23:49P&Gのインハウストレーディングデスク変遷にみる「今後のトレンド」さて、アドウィークアジアでデジタルインテリジェンスもセミナーを開催します。ベムでもそこに向けていくつか発信します。まずは、デジタルインテリジェンスNYからのレポート【インハウスについて考えておく目線】P&GがAudienceScienceの契約を終了させる件の過去経緯について、先週のAdageの報告に続き、AdExchangerが長文報告しています。The Ecstasy And Agony Of AudienceScience’s P&G Partnership(AudenceScienceのP&Gとのエクスタシーな時期と、痛み分けの時期)https://adexchanger.com/advertiser/ecstasy-a...
2017.03.15 22:34デジタルシフトはいいが、安易にテレビ広告を削っていいのか・・・。~あとからボディブローのように効いてくるテレビ広告カット~ 最近、広告マーケティングコストの「デジタルシフト」が叫ばれるようになっている。ベムも基本的にはそう主張しているが、なかには安易にテレビを全く使わないという選択をするケースが垣間見れて、それには少々苦言を呈したい。 消費者のメディア接触もデジタルシフトを起している。ベムが主張するように若年層へのテレビCMの到達効率は昔に比べて非常に悪くなっている。人口の多い高齢層の視聴時間が長く、人口の少ない若年層の視聴時間が短いから非常に偏向する。 しかし、だからと言って簡単にテレビ広告出稿をどんどん削る(無くす)ことには賛成しない。 デジタルの効果、テレビの効果を精緻に把握してのことならいいが、どうも安易にテレビを使用しなくてもいいと判断しているように思えて仕方な...
2017.02.24 20:19広告主企業が2020年までに社内に確立すべき知見 よくテレビとデジタルのアロケーションに関する相談を持ちかけられる。予算で何対何がいいのかと問われる。 しかし、テレビはほぼ予算がプランを決めるが、デジタルは必ずしもそうではない。デジタル広告1億円分の使い方は何通りもある。そもそも機能や役割も異なる中で、端から予算配分から入るのがどうなの?ということだ。 ブランドによって、購買プロセスのどの部分にマーケティングコストを配分するのかが違う。またブランドによって(ターゲットによって)、テレビCMの1インプレッションとデジタル広告の1インプレッションの価値も違う。 また、デジタルへのマーケティングコストシフトはいいが、根拠なくテレビを否定するのはいかがなものかと思う。 テレビの本当の効果が見えていて、そう言...