446億ドルというこれまた気の遠くなるような額で、マイクロソフトがヤフーの買収提案をしていることは大きく報道されている。
このM&A提案がそのまま実行されるかどうかは別にして、既にこの世界の図式は、ヤフーを含むマイクロソフト対グーグルとなっている。
早速マーチン・ソレルが、Googleに独占されていたリスティング広告市場に強力なもう一つの選択肢をもたらすことになるのでマーケターにとっては良いことだとコメントしている。
先日ピュブリシスが人的交流をグーグルと進めると発表したが、グーグルが特定の広告会社とエクスクルーシブな業務提携をするとはあまり考えられないものの、広告会社側も、どっちに付くの?的な議論に巻き込まれるだろう。
広告というビジネスには、「広告スペースのオープン化」という大きなトレンドがあり、オープン化はロングテイル需要を掘り起こして市場を拡大させた。こういう市場成長に貢献するものは(経済原理から)受け入れられ拡大するもので、誰にも止められない。
もうひとつのトレンド「消費者主導」を考え合わせると、そもそも広告ビジネスの構造そのものが変わる。生き残りは大きなトレンドで起こることのどの部分を経営基盤にするかにかかっている。
フランスには広告スペースの売買は、すべての事業者に平等な取引条件で行なわれなければならないという法律がある。フランス資本のピュブリシスがグーグルを味方にしようと最初に動き出した背景がこんなところにもあるような気がする。しかしこの方向がトレンドを先取りしていることは間違いないだろう。
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