メディアとしての企業サイト


 今年からカウントされるようになったインターネット広告での制作費。これには企業サイトのうち広告目的のブランドサイト、キャンペーンサイトの構築費が算出されていて、1412億円とされた。
これは欧米でも同じだが、大企業のWebサイトは中途半端な媒体よりはるかにパワーがあり、固有の集客力と固定客を持っている。これはサイトがマーケティングツール化してればするほど固定ユーザーを囲い込んでいるケースが多い。

 アメリカでは行動ターゲティングのリベニューサイエンス社が、企業サイト訪問ユーザーのブラウザデータベースを、他の企業と交換する仲立ちをすることもしていた。日本ではなかなかこういった思い切った施策はとりにくいだろうが、企業サイトの自社メディア化が確立していくと、従来より企業間コラボレーションは進むのではないかと思う。ただ従来はなかなかバーターが同じレベルで成立しにくいこともあっただろうが、仕組みしだいで、解決できるだろう。
 つまりある企業にとって、別の企業のサイトは集客を促すメディアになってくれる場合もあるということだ。広告会社としてはここでもうまく仲立ちしたいところだ。それができるような企画を介して、メディア間コラボレーションの仕組みを提案することも考えておかなければならない。