次世代広告マン養成ギブス その4 「メディア別ターゲットCPM計算」


 広告効果を接触量だけで測る時代ではない。接触ベースではなく、インパクトベースで測定しようというムーブメントが「エンゲージメント」という概念をつくった。
 そういう環境で、広告フォーマットの違うメディア間をCPMで比較すること自体、非常にナンセンスではあるが、いちおう到達コストがどの程度かを、ターゲットCPMも換算してみた。

例えば、M1(男性20~34歳)のターゲットCPMで比較してみよう。


  新聞 18,261円  雑誌 3,113円  テレビ 4,771円  ラジオ 1,251円

それぞれ個人全体のCPMで

  新聞 1,924円   雑誌 1,122円 テレビ 472円   ラジオ 180円


だから、特定層をつかまえるコストは、単純到達コストよりかなりかかることが分かる。


 試算の方法を説明しておくと、4媒体はほぼ同額の予算設定になるようにしてCPMを計算した。
新聞は、朝日新聞、読売新聞の2紙の全国通し全5段を出稿した場合で計算。雑誌は、各性年齢別の閲読率の上位誌の4色1ページを使用した場合で計算した。新聞雑誌は広告注目率データを加味してある。
テレビは東阪2地区の15秒スポット全日パターン、ラジオも同様の20秒スポットで計算した。
いろんな議論はあるだろうが、これらをバナー広告やインターネットCMのインプレッション千回当たりのコストで比較することはできる。
前述したように、広告フォーマットの違うメディア間をCPMで比較すること自体ナンセンスではある。ただ、各メディアの個人全体のCPMとターゲットCPMのコスト格差などは何を使うかを判断するためのデータのひとつにはなる。