ネット広告『虎の穴』一回目


 先週、ブートキャンプ「虎の穴」の第一回目を実施。最初なので、これからインプットすることを俯瞰できるように説明したつもりだが、どうだったろうか。

 まず、世の中のITイノベーションなるものの中に、インターネットによる広告コミュニケーションがある訳だが、広告業界にいて、広告の世界しか見えてないと全く本質が見えないので、できるだけ全体像を説明したつもりだ。

 インターネットは、世の中のコミュニケーションの本質を変えたが、もちろん企業のビジネスプロセスを変えた。そしてビジネスプロセスの一部であるマーケティング活動を変え、またその一部である広告コミュニケーションを変えている。

 ネットのマーケティング活用は、

 ・広告メディア、ブランディング活用
 ・リード(見込み客)獲得
 ・Eコマース
 ・カスタマーサポート

 に活用できる状況にあり、セールスフォースのようなツールもたくさんでてきている。

 多くの企業ではまだ、Webサイトのゴールがそのままビジネスのゴールという訳にはいかないだろうが、そこがシンクロする仕掛けと指標を設定できるようにすることでマーケティングROIを測定管理できるようにしていくだろう。
 広告マーケティング活動は、広告マーケティング投資であって、基本的に測定管理できないものは実施されなくなる。

 その意味で、企業にマーケティング投資を促す側が測定管理に関する知見を持たないということはあり得ない。

 そこで、今後勉強していく領域を俯瞰する意味で、山本直人さんのマスネット×右脳左脳マトリックスを使わせてもらって、そこにプロットして説明した。

 当然、ネット×左脳領域にあるアドテクノロジー系スキルが今回の「虎の穴」では多くの比重を占める。

 主なものでも、

 ・アクセス解析ツール
 ・広告効果トラッキングツール
 ・SEM最適化ツール、自動入札ツール
 ・広告配信システム
  (リッチメディア・動画配信)
  (行動ターゲティング配信)
  (コンテキストターゲティング配信)
 ・Webサイト自動生成ツール
 ・サイトクローリングツール
 ・モバイルサイト自動生成システム
 ・ネットメディアプランニングシステム
 ・フラッシュ、エア・・・
 
 などがあり、測定モデルでは今の主流のタグによるSaaSモデルを研修する。
 しっかりタグが貼れるところまでやってもらう。

 先日、総合広告会社の営業フロントラインと話してて、タグに関する会話が「チンプンカンプン」だというので、あと3年くらいで今の会話が理解できない奴は、広告のプロとは言えなくなるだろうと明言してきた。

 ついでに何故WPPが24/7realmediaやオムニチュアに資本を入れるのかを解説しておいた。

 そして、テクノロジーとアイディアの融合の基点(出発点)となるであろうWebサイトプロデュースのノウハウ獲得の重要性を強調した。最終的に価値あるスキルはクリエイティブなアイディアである本質は変わらないだろうが、アドテクノロジーの知見がない者のアイディアには限界がでてきてしまうのも事実だろう。

 どんな世界でもそうだが、周りがあまり持っていない知見をいち早く獲得することで、その人間の価値が上がるのは当然である。

 まずは体系的に、これから研修することを全体像のなかにマッピングする作業をした一回目だった。