2008.11.23 01:52企業による非ブランドサイト「企業にとってWebは自社メディアである。」これを第二段階に進めると、単に企業サイト、ブランドサイトから非ブランド化、つまり純粋な情報サイトとしてのWebメディアを保持し、マーケティング活用しようとする動きがでてきた。 最も成功しているのは、ジョンソン&ジョンソンが運営している妊婦や乳児幼児をかかえる母親向けサイト「Babycenter.com」である。 「企業による非ブランドサイト」とする条件は、以下の3つである。①企業名や商品名を前面に打ち出していないこと。②独自ドメインで長期に渡って運営していること。③メディアによる広告企画ではないこと。事例をあげるとBabyCenterジョンソン・エンド・ジョンソンによる妊婦・母親向けの情報サイト。経営が破綻し...
2008.11.06 17:20Your inner ××××? そして、落とし穴マーケティングについてコミュニケーション・ビジネスについて、サイエンティスト石井 裕さん(マサチューセッツ工科大学メディアラボ教授)の言葉を引用させていただきます。(礼)あらゆる眠っている記憶、感情、それらを起こすためにあらゆるところから信号を送り込むこと。広告会社が送るメッセージが記憶と共振して、私たちの中に眠っているものがむくむくと起きていく、そして、購買意欲とか幸せにつながっていく。たとえばコミュニケーション・ビジネスとはそういうものだと思います。なるほどなるほど。最近、コミュニケーションのツボは、「わかること」と「わからない」ことの間にあるな、と考えていたのですが、それってこういうことかと合点がいきました。そう、わたしたちの脳の中には、いろんな記憶が自分の都合でマッ...
2008.11.04 21:51ラブレター型?なし崩し型? クロスメディアの使い方意中の異性とお付き合いをスタートする!という命題にこれという答え=必勝方程式は・・・ない、ですよね。ある!という猛者もいるかもしれませんが、その話題は別のブログでどうぞ。さて、広告会社の新入社員にこんな質問を投げかけました。「君は、異性との交際を始めるとき、‘好きです、付き合ってください!’と宣言してからはじめる?それとも、‘こんど映画見に行こうよって感じでカジュアルなデートを重ねて気が付いたら交際してた/させてた’タイプかな?」これに対する50人ほどの答えはほぼ半々。筆者のパーソナルラブヒストリーからすると、やや意外。どっちの意味でかというと、好きです宣言を半数がしていること。立派だ。筆者はと言うとですね、相手が興味を持ちそうなことを提示して共有体験...
2008.11.04 18:47最後の広告レスポンスだけ評価されるのはどうなのか。Atlas Institute のサイトからダウンロードできるスライド「Beyond the Last Ad」を読むと、ひとりのユーザーに複数の広告接触が累積している効果を評価して、ユーザーアクションの直前の広告効果だけで判断すべきでないとしている。「Engagement Mapping」という解析システムでは、1ユーザーが接触するパッシブなインプレッションと(広告フォーマットやサイズなどごとに指標化している)とアクティブ要素(クリックやリッチメディアへのインタラクション)を数値化して、コンバージョンのコストパフォーマンスの最適化をはかるツールとなっている。(いずれにしても、こういう仕組みは、広告のバイイングサイドが配信を一元的に行なっているからこそ把...
2008.11.03 18:54理解と和解 良く言われる話。「欧米では民放モデルのテレビ放送が広告で成立していることを視聴者が理解しているので、広告の内容もセールスに直接的な表現が多い。一方、日本では広告を出す企業があるから無償でコンテンツを享受できているという理解がない。よって広告表現も視聴者にとってのエンタメ的要素が必要である。」つまり欧米は視聴者が理解しているが、日本では視聴者に対して広告を出すことを和解させる必要がある。 さて、この話をネット広告に敷衍させよう。ネットのメディアは当然コンテンツやツールをユーザーに無償供給する場合、広告収入で成り立たせている。 テレビがそうであるように、日本人は無償で得られることを当然だと思っている。広告をウザいと云い、広告を出している企業があるから、タ...
2008.10.31 19:10テレビ広告のメリット・デメリット テレビ広告のメリットは、その圧倒的な到達力、プッシュ力(しかしこれが昔よりかなり落ちてきてはいるが。)そして、出稿量とクリエイティブしだいでたいへん大きな広告認知、ブランド認知を生み出すことができることだ。一方、デメリットは「見込み客層にも、そうでない人たちと同じ15秒のコミュニケーションしかできないこと」である。自己関与が高く、購買までのプロセスに段階(ハードル)が多い(つまりファネルが何段階にもなっている)商品カテゴリーやブランドだと、主にアウェアネスに機能するテレビ広告だけだと最終的な購買行動までを促しにくくなってしまった。 もうひとつのデメリットは、マーケティングコストが比較的小さなブランドの出稿において、少量の出稿量ではあまり意味がないこ...