2009.01.20 17:24企業における人材育成 マーケターである企業にとって、今後どんな人材が必要になるか。またどうやって育成すべきなのか。景気後退期だからこそ次世代の人材育成を本気で行なうべき時期だと云える。 欧米だと、クライアントである企業のマーケター、広告会社やメディア、アカデミズムの3者を人材が行き交って、どんどんスキルを醸成していく。これに比べて日本はこうした人材交流が極めて少ない。 さて、これからマーケティングコミュニケーションの世界で起きるであろう人材の行き来は、下記の2つのトレンドで引き起こされると思う。 ひとつは、広告主企業自身が、メディアマーケティング事業に踏み込むことでのコンテンツ開発人材やメディア運営人材を取り込むこと。 もうひとつは、メディアがB to Bでコンテンツを売...
2009.01.16 21:33「行動ターゲティング」はネット広告の単価を上げられるか日本のネット広告のCPMが米国の1/3くらいになっているということは前にも言及した。何故かというと、基本買い手市場にあるので、買い手の求めるCPAから逆算したCPMでの取引への圧力が働いて価格を押し下げるからである。ただそうした傾向は日本以外でもそう変わらない。にもかかわらず日本の単価が低いのは、メディアがブランド力もクリエイティブのパフォーマンスもギャランティする売り方をしてきた結果と、日本のネットマーケターが「同じクリエイティブでクリックベースでのCPAで評価する」という極めて単純化した手法を続けているからである。買い手サイドから見れば、安く買えることは良いことだが、単純化した手法では長期的にはROIは良くならない。短期的な最適化の繰り返しが、返っ...
2009.01.12 01:42リモデルの年 さて、2009年最初のエントリーは、「マーケティングリモデル」についてである。この景気後退感は、マーケティング戦略を大きく見直すきっかけになるだろう。 売上が期待できないのだから、マーケティングコスト特に広告費を抑制するのは当然である。ただこの「大きな売上が期待できないから広告費を削減する。」という思考には、全体最適と将来最適と考える経営思考がないとダメだ。もし経営トップが売上見込みが落ち込んだから、単にコスト合わせとして広告費削減を指示しているとしたら、その会社のマーケティング遂行力はダメージを受けている。景気が回復したときに競争力を持てなくなると云っていい。 広告費の削減は仕方がない。しかし、減らすのであれば、減らしても極力売上を落とさないコスト...