2009.10.25 17:52企業サイトとクッキー Webサイトでクッキーを使うことを躊躇っている企業は意外と多い。はっきりポリシーだとしてクッキーを使わないことを宣言している場合もある。企業サイトを訪問するユーザーをお客様と考え、そのユーザーにクッキーを付与することでの不快感を与えないようにとしている。クッキー利用に対する見解は、それぞれにあるだろうし、クッキーを使わないというのも確かにひとつの見識である。 しかしこの考え方は、顧客本位のようで実はそうでない面もあると思う。クッキーはブラウザを個別に認識するために使われるもので、CRMの発想からすると、顧客のためにこそ使われるべきものである。 何度も訪問してくれている上客に対して、毎回毎回初めて来たお客として扱うことを、顧客は望むだろうか。個人情報に...
2009.10.23 20:42ソリューションサービスの再編 「広告業」のど真ん中がシュリンクしている。CMをつくり、TVスポットや番組を買い、キャンペーンを展開する王道は、絶対なくなりはしないが、マーケットは小さくなっていく。そのかわり、従来「広告」の中心ではなかったようなソリューションサービスが、広告周辺領域として拡大している。もっともこれは広告側にいる人間の見方で、ITソリューションサービスが本業の人たちから見れば、ビジネスソリューションからマーケティングソリューションへ、はたまたアドソリューション活用に拡大しているということだ。 日本の場合、総合広告代理店という業態には、ワンストップにサービス提供するところに優位性があった。しかし、広告周辺サービスの拡大で、ワンストップで供給できなくなった。営業のフロン...
2009.10.08 01:45日本にCMOが育つか ~経営トップの判断しだい~ 従来からずっとマスマーケティングを機軸としてきた企業にとって、やっとブランディングなる発想を獲得し、ブランドマネージャー制度が定着したところで、デジタルの波が押し寄せた。Webマーケティングとかネットマーケティングとかは、Web上で顧客獲得をする手法だけでなく、マスマーケティングにもネットシフトが強く求められている。 この状況で、実はブランドマネージャー制の弊害が起きていると言っていい。今Webを使った広告及びプロモーション施策というのは、各ブランドマネージャーが管理するそのブランドのプロモーション予算の一部を「Webを使った施策」に振り向けているだけである。これではまずスケールが小さい。ネット施策はとかく少ない予算で大きな効果を期待されるが、そんな...
2009.09.30 21:17英国ではインターネット広告がNo.1メディア2009年1-6月の集計として、英国での広告費が発表され、全体で前年17%ダウンという状況のなか、ネット広告だけは前年4.6%増を果たして、とうとうテレビ広告費を超えた。しかも英国のネット広告の60%が検索広告だそうだ。テレビなどのマス広告が軒並み2桁減のなか、直実にサーチ広告とクラシファイド広告が牽引したらしい。なるほど、どこでもいわゆる「パーチェスファネル」の下流に(つまりその商品カテゴリーに関心が顕在化しているところに)マーケティングコストをシフトさせているということだ。さて、この現象はいつまで続くのだろうか。また英国ではもう二度とテレビはNo.1メディアに返り咲くことはないのだろうか。英国の事情に詳しいわけでもなんでもないが、検索広告への出稿は...