2009.03.28 03:52「人材育成」と「キャンペーン開発プロセス」「マス領域とネット領域の双方を理解し、クロスコミュニケーションキャンペーンをプランニングしたり、プロデュースできる人材が欲しい。」これはマーケティングコミュニケーションの業界の願いである。当然そうした人材育成を考えてはいるだろうが、まだこれと言った育成の方法論は見つかっていない。またこうした人材育成が広告会社の中だけでできるものとも思わない。 マス領域もインタラクティブ領域を両方理解して、360度のクロスコミュニケーション戦略を立案できるようになるには、まずクライアントといっしょにキャンペーンの開発プロセスを変えないといけない。 従来の広告主企業内のプロセス、それを受けた広告会社側のプロセス、これらを抜本的につくりかえる必要がある。従来のようにテレビ広...
2009.03.23 01:48WPPとグーグルの共同研究プログラムWPPとグーグルの共同研究プログラムに関して、11件の研究プロジェクトが選ばれた。以下、公開されているリリースを優秀なベムの部下がさくさくっと訳してくれたので、業界人間を見ていただいている皆さんにも共有します。どれも興味ある研究課題だ。WPP PLC (“WPP”)Google・WPP市場リサーチ賞プログラム、11賞を授与ロンドン-Google・WPP市場リサーチ賞プログラムの主催で、リサーチ賞を11大学に授与したことが、2008年秋に両企業により発表された。申込の締切までに様々な領域から120ものエントリーが集まった。プログラムはジョン・クエルチ教授(ハーバードビジネススクールの副学部長/WPP取締役)、ハル・バリアン博士(Googleチーフエコノミ...
2009.03.21 23:02「テレビの、これから」 NHKの「テレビの、これから」と題した放送記念日の特別番組をたまたま観た。生でこういう番組でやるというのもNHKならではだが、今頃こんな議論がされているのかとがっかりしないでもない。(ある意味一般の視聴者として参加している人のほうが良く分かっている。)夏野さんの「単に視聴率を換金レートにするモデルは崩壊しますよね。」とか「ネットとテレビは対立軸にはありません。」という当然の議論が革新的になっちゃうあたりが物足りなく感じた。それにしてもテレビ製作者側のネット社会に対する認識の貧弱さが改めて露呈して見えた番組でもあった。問題の本質は、情報の受け手に主導権が移行しているにもかかわらず、いまだにある「送り手の思い上がり」である。それが彼らの使命感といった自身...
2009.03.09 18:38Audience Science 知らない間に、Revenue Science社が社名を「Audience Science社」に替えていた。確かにこの方が的を射た社名だろう。行動ターゲティングの先駆者として、掲載面ではなく、配信先を特定する仕組み、つまりオーディエンスのデータベースをもつ企業であるからだ。 この会社が匿名のクッキーに意味を持たせ、価値を生み出すことを本格的に実現させたと思う。ただ、行動ターゲティングの歴史は実に古い。 96年当時、infoseekはすでにブラウザ単位に、サイコグラフィカルなベクトルをつけてクラスター化し広告配信のインベントリーとすることをやっていた。(但し、この仕組みは在庫量のフォアキャストが難しくて、実際の販売では挫折した。) レベニュー・サイエンス...
2009.03.01 03:51インタラクティブ・アカウント・プランナー 私ベムは広告業界に新卒で入って26年経つが、その前半13年はマス広告とプロモーションキャンペーンを中心とした典型的なマスマーケティング、後半13年はインターネット広告のメディアレップを起案してイチから始めたインタラクティブ広告だ。ネット広告を始めた96年は電通さんがネット広告を「日本の広告費」のなかで初めてカウントした年で、16億円だった。それが昨年2008年には約7000億円にまで拡大し、今年は何と新聞広告を抜き去ろうとしている。 英国ではすでにテレビ広告を超えているわけで、日本でもその日はそう遠くない。ただその頃は、ネット広告のデバイスはテレビモニターにも及んでいて、一般的には区別が微妙なものとなるだろう。 さて、変化に鈍い広告業界も、さすがに...